「歌って」ってよく言われるけど・・・
表現の一つに『歌う』ってあるけど
じゃあその『歌う』ってどうことかわかりますか?
指揮者とか指導者によく「もっと歌って」って言われるけど
具体的に何をどうやったらいいのかわからないって
よく聞きます。
『歌う』って言葉自体は動詞ですけど
これは音楽用語であり形容動詞なので
具体的な動作を示しているものではありません。
だから「歌って」って言われると
何をどうやったらいいのかわからない
と言って私のレッスンにいらっしゃる方が多いのですが
もちろん私のレッスンでは具体的に
何をどうするかは教えていますけどね。
ふんわりファンタジーでは何も変わらない
「歌う」という行動が何も考えずにできる人もいますけど
それはほんの数パーセントの天才だけ。
大抵の人は何が何だかわからずに
とりあえず体を動かしたり
表情で歌ってる風を演出して誤魔化しています。
まあ、その効果もゼロではないんですけど
再現性ないし、その場凌ぎの荒技です。
そもそも音楽ってファンタジー的な要素が大きいのですが
音楽を『聴く』と『演奏する』は天と地ほど違います。
『聴く』は間違いなくファンタジー
音楽を聴いて感動するとか涙が出るとか
ファンタジーの領域ですけど
『演奏する』は現実であり物理です。
音は空気の振動であり
演奏は心理です。
だからこそ物理的なアプローチこそが演奏なので
ファンタジーで演奏してしまうと
なーんにも変わらないのです。
稀にファンタジーな時もありますけど
それは一過性のものであり再現性がないので
ただの思い出にしかなりません。
でも良い演奏、感動する演奏とは
その人の実力であり技でもありますので
再現性があるものなのですよね。
『歌う』はちょっとした技術
気をつけていただきたいのですが
『歌う』と『歌心』は似ていますが別物です。
『歌心』はセンスであり才能で
その人自身の遺伝子に組み込まれたものや
体験や経験から備わった感覚なので
レッスンではその開花の方法を一緒に考えることをしますが
『歌う』は技術の側面が非常に強く
はっきり言って『歌う』は作れるのです。
そんなことは誰も言っていないと思いますが
『歌う』はある程度なんとかなるものなのです。
ちゃんと規則がありセオリーがあるのです。
最終的にはそのセオリーを
ご自身のセンスとミックスして
艶がけしていく必要はありますけど
そのセオリーを知らなければ
この工程ができませんので
仕上がる音楽の出来に差は出ますよね。
ただこのセオリーはどこの本にも書いていないし
ネットでも見かけることはほとんどないですけど。
知っていると知らないでは演奏は大違いです。
このセオリーがある演奏、目指してみませんか?
千葉県市川市・本八幡
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